自分が嫌なことは、子どもにもしない
「自分がされたくないことは人にもしない」――この言葉は、お母さまが子どもに接するときも大切です。
「こんな叱り方をされたら、自分もつらいだろうな」と思ったら、一呼吸おいて別の方法を考えてみる。
例えば「大きな声で怒鳴る」のではなく、「落ち着いて、何がいけなかったかを話す」といった具合に、子どもが感じる痛みを想像する姿勢です。
どうやって子どもに「他人への配慮」を教える?
子どもがまだ小さいうちは、「自分が嫌な思いをしたこと」と「ほかの人が嫌な思いをすること」が結びつかないことがよくあります。
そんなときは、具体的な場面で教えてあげるのがポイント。
例えば、友だちに意地悪をしてしまったときには、「もし○○くんに同じことをされたら、どんな気持ちになる?」と一緒に考えてみる。
そうして「相手の気持ちを想像する」練習を重ねることで、徐々にやさしい行動へとつながっていくのです。
お母さま自身も「やってみる」ことが大切
「人を傷つけないように」と口で言うだけでは、子どもには伝わりにくいもの。
お母さまが家庭内で、たとえば家族に対して「ありがとう」「ごめんね」と素直に伝えるだけでも、子どもは「相手を思いやる言葉の力」を自然に学んでいきます。
まずは小さなところから始めてみませんか?
今夜から7つの物語をお届けします。
論語が教えてくれるのは、スキルではなく、人としての「生きる力」。
お母さまの愛情とともに、お子さまの心を育むヒントになれば嬉しいです。
次回は、「やさしい心って、なに?(仁)」のお話です。
おやすみなさい。
あなたとお子さまの未来が、たくさんの笑顔に満ちたものとなりますように。