お母さま、今日も一日お疲れさまでした。
お子さまが他のお友だちと遊んでいるとき、こんなことはありませんか?
「貸してあげたくなかったのに取られた…!」
「順番守ってって言ったのに、聞いてくれない!」
「ケンカばっかりして、うまく遊べない…」
子ども同士のトラブルは、成長の中でよくあること。
でも、ママとしては「できるだけ仲良くしてほしい」「ケガや大泣きになる前に止めたい」と、つい先回りして口出ししてしまうこともありますよね。
「課題の分離」ってなに?
アドラー心理学では、よく「課題の分離」という考え方が登場します。
簡単に言えば、
「それは誰の問題?」を見きわめること。
ケンカになったとき、子どもが自分で「どうするか」を考える余地を残してあげることが大切なのです。
すぐに仲裁しないことも、大事なサポート
たとえば、おもちゃの取り合いが始まったとき。
「はい、じゃあ○○ちゃんに貸してあげようね」と大人がすぐに判断すると、子どもは「ママが決めるから、僕は考えなくていいんだ」と学んでしまうかもしれません。
そんなときは、まず気持ちに寄り添ってから、こう問いかけてみましょう。
「○○くんは、そのおもちゃが好きなんだね。」
「△△ちゃんは、どうしたかったのかな?」
「どうしたら、ふたりとも楽しく遊べると思う?」
この「問いかけ」が、子どもたちの間に「考える時間」を生み出します。
「他人の気持ち」は教えるより、感じさせる
アドラーは、「人は経験からしか学べない」と言います。
だからこそ、「どうすればいいか」を教えすぎるより、「どうしたいか?」を一緒に考えることの方が、深い学びになるのです。
たとえば、
「じゃあ交代して使ってみる?」
「一緒に遊ぶってどういうことかな?」
そんな選択肢を子どもたち自身が出してくれたとき、その小さな一歩は、信じられないほど大きな成長につながります。
今日の小さなヒント
- ケンカが起きたとき、「誰の課題かな?」とひと呼吸おいて考えてみましょう。
- すぐに解決しようとせず、「どうしたらいいと思う?」と子どもにゆだねてみましょう。
実践へのステップ
明日、子ども同士でトラブルが起きたら、ぜひこの言葉を試してみてください。
「どうしたらふたりとも嬉しいかな?」
「ママは見守ってるよ。困ったら声をかけてね」
大人がすべてを解決しなくても大丈夫。
お子さまの中には、思いやりと知恵の芽がちゃんと育っているんです。
次回は、
「ダメって言わずに伝えるには?」
〜 尊敬と共感で子どもと向き合う 〜
です。