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子どもは未完成だから、育てる意味がある

不完全である勇気を受け入れる


お母さま、今日も一日おつかれさまでした。

「どうしてこの子はすぐ泣くの?」「また忘れもの…」「何回言ったら分かるの?」

子育てをしていると、毎日が「未完成なわが子」との向き合いです。

でも、アドラー心理学ではこう考えます。

「人間は、生まれながらに不完全な存在。
でも、だからこそ育てる意味がある」

つまり、「不完全であること」は、けっして悪いことではないんです。
むしろ、そこから伸びていけるという「可能性の証」なんですね。

「また泣いたの?もう…」とため息が出そうなとき

あるお母さまが、こんなふうに語っていました。

4歳の息子が、朝から大泣き。
「お着替えしたくない!」って、床に寝っ転がって……。
こっちも時間がなくて、イライラしてしまって。

でも、そこでふと思い出したんです。

この子は、まだ「気持ちを言葉で伝える力」が育っている途中なんだ。
泣くことでしか伝えられない、ってことかもしれないなって。

そう思えたとき、少しだけ心に余裕が生まれて、「そっか、お着替えしたくなかったんだね」と寄り添えたそうです。

不完全を責めない。むしろ「育ちの途中」を喜ぶ

アドラー心理学では、「今の状態」よりも「これから伸びていこうとする姿勢」を大切にします。

大人の私たちだって、完璧なわけじゃありませんよね。
子どもが「できないことがある」姿を見たときは、こう思ってみてください。

「この子には、まだ伸びしろがあるんだな」

今日の小さなヒント

  • 「また○○できなかったね」と言うかわりに、
    →「そっか、○○するのって、ちょっとむずかしいんだね」と共感してみる。
  • 「できていない」ことばかり見ずに、
    →昨日より1ミリでも成長していることを見つけてほめてあげる。

実践へのステップ

今夜、寝る前にお子さまの寝顔を見ながら、今日できなかったことではなく、「できたこと」や「チャレンジしたこと」に目を向けてみましょう。

たとえば、
「靴を脱いで、ちゃんと揃えようとしてたね。」
「お友達に「どうぞ」って言えたよね。」
「泣いたけど、最後はちゃんと起き上がれたね。」

そんな「育ちの途中」を見守るまなざしが、子どもを前に進ませてくれます。

次回は、
「お手伝いしてくれたの?ありがとう!」
〜 貢献感が子どもの心を育てる 〜
です。